33rd BORNEO SAFARI INTERNATIONAL OFFROAD CHALLENGE 【ボルネオサファリ2025】EPISODE 5 OF 7
開催日:2025.10.26~11.2
開催場所:マレーシア サバ州(ボルネオ島)
主催:SFWDA(SABAH FOUR WHEEL DRIVE ASSOCIATION)

PHOTO&TEXT:竹村吉史 PHOTO:ARIANNIE CHARLES SPECIAL THANKS:SFWDA
熱帯雨林のボルネオ島でリアルジャングルを満喫
アジア各地で開催されるクロスカントリーイベントは、過酷なリアルジャングルを舞台に行われることで世界に知られているが、その筆頭とも言えるのがマレーシアのサバ州で開催されるボルネオサファリだ。2025年の大会では、1,800人を超えるオフローダーたちが各々の4×4にレスキュー用品や8日分の食料を満載し、ジャングル奥深くまでコンボイで入っていった。

意気揚々とスタートした直後ボルネオの試練が始まった
群衆で人垣ができたフラッグオフゲートでは、ハイテンポな民族音楽が打ち鳴らされ、いよいよスタートセレモニーのフラッグオフが始まった。サバ州の要人によるフラッグオフが宣言されると、現地警察の先導で巨大なコンボイが動き始めた。本来、我々が帯同するはずだったオフィシャルチームのコンボイが通過すると、派手なコンペティションマシンが続き、集まった観客の大歓声を浴びつつジャングルに向かって出発していった。
参加車両の多くは積載性能の高いランクルやハイラックスなどが主流で、電子制御の少ない旧型のリジッドアクスルモデルが好まれている。様々なセンサーが装着された電子制御まみれの4×4では、ジャングルで脆弱なばかりでなく応急修理すらままならないため、機械式アナログも無事帰還するための性能のひとつとして捉えられているのだ。
さて、フラッグオフゲートではエクスペディション部門のコンボイグループが賑やかにスタートしている。そんな中、やっとヒデの運転する車が人垣の中から現れ、興奮の坩堝と化した花道を握り拳を高く突き上げて走り抜けていった。置いて行かれないよう徒歩で後を追うが、ガヤストリートを抜けた先に姿はない。その後、停車できなかったため300mほど離れた路肩に停まっていると連絡が入り、現地に向かうがヒデの様子がおかしい。「ギアが入らない」と真顔で言うのだ、スタートして300mしか走っていないのに…。クラッチペダルがスカスカなのでクラッチフルードをチェックすると、前日まで入っていたクラッチフルードが空っぽ!下に潜ってレリーズシリンダーをチェックすると、やはりフルードまみれ…。予備のフルードやカップキットなんて車載していないので、車のオーナーから修理工場に応援要請を依頼してもらう。30分ほど待つと、メカニックがフルード缶を片手に現れ、後で部品交換するからフルードを追加しながら今日のキャンプ地ナバワンまで走れという。途中までエスコートしてくれたものの、ナバワンまでの170kmはグーグルマップだけが頼り。しかもクラッチフルードを減らさないため、発進時以外はクラッチを踏まないノークラッチシフトで走らなくてはならない。もはや万事休すとばかりに曇り顔のヒデだったが、ノークラッチシフトを体得してからは楽しそうに運転している。初日からボルネオサファリの洗礼を受けたものの、午後にはジャングルに入るルート最後の町ナバワンに到着し、無事本隊と合流することができた。

フラッグオフセレモニーでは、民族打楽器ゴングによるテンポ良いサウンドが鳴り続ける。

フラッグオフには政府の要人も訪れる。ボルネオサファリが官をも巻き込んだビッグイベントであることが窺える。

スターティングゲートは、ガヤストリートに建つサバ観光局の前に設置される。フラッグオフの時間が近づくと、参加者や観戦者が続々と集まってくる。

夜半からの激しい雨も収まり、セレモニーがスタートするときは小雨になってきた。いよいよボルネオサファリのフラッグオフが始まる。

昨年一昨年と2連覇を果たしたローランドリュウ/サジェイミー組が登場。かつて誰もが成し得なかった3連覇に向けてのスタートだ!

懐かしいランドクルーザープラド78での参加者も多いが、ランクル80のアクスルが移植されたものも多い。もちろんL系モデルはエンジンもスワップされている。

本来加わるべきコンボイグループから遅れること数十台、ようやくヒデの運転するディスカバリーが現れた。

この華やかなシーンを夢見てボルネオまで来たヒデは、テンションマックスで登場。いよいよジャングルに向かってコンボイ移動だ!

なんと!スタートして僅か300mで我々のディスカバリーにトラブルが発生。クラッチペダルがスカスカでギアが入らないと不安そうな表情を見せるヒデに、これもボルネオサファリだと意味も無いアドバイスをしてみた。

クラッチのマスターシリンダーをチェックすると、先日まで満タンだったフルードが空っぽ。シャシの下に潜ってクラッチのレリーズシリンダーをチェックすると、案の定フルードまみれ。この日のキャンプ場までの170kmはフルードを足しながら走ることになった。




