開催日:2025.10.26~11.2

開催場所:マレーシア サバ州(ボルネオ島)

主催:SFWDA(SABAH FOUR WHEEL DRIVE ASSOCIATION)


PHOTO & TEXT:竹村吉史 PHOTO:ARIANNIE CHARLES SPECIAL THANKS:SFWDA

熱帯雨林のボルネオ島でリアルジャングルを満喫


アジア各地で開催されるクロスカントリーイベントは、過酷なリアルジャングルを舞台に行われることで世界に知られているが、その筆頭とも言えるのがマレーシアのサバ州で開催されるボルネオサファリだ。2025年の大会では、1,800人を超えるオフローダーたちが各々の4×4にレスキュー用品や8日分の食料を満載し、ジャングル奥深くまでコンボイで入っていった。

35年もの長い歴史を持つクロカンイベントのマスターピース

 ボルネオサファリは、4×4でウインチなどを駆使しながらジャングルの道なき道を走破するイベントで、ジャングル内に設定したトライアルコースを走りSSタイムを競うコンペティション部門と、ジャングル内に残された過去の木材運搬廃道を仲間達とコンボイで協力しながら走破するエクスペディション部門の2カテゴリーで構成されている。

 このボルネオサファリが産声を上げたのは、今から35年も前のこと。豊かな自然と広大なジャングルが広がるボルネオ島北部サバ州の州都コタキナバルで、四輪駆動車のオフローディングを楽しんでいたKFWDC(Kinabalu Four Wheel Drive Club)のメンバー達が、1991年に10台に満たない4×4で第1回大会を開催したのが源流となっている。現在はクラブから協会に昇格し、SFWDA(Sabah Four Wheel Drive Association)の主催で綿々と歴史を刻み続けている。

 2025年に開催された第33回大会には、東西マレーシアはもとより、隣接するブルネイやインドネシア、タイ、フィリピンの他、中国、香港、インド、モンゴル、アメリカ、ニュージーランド、スイス、ドイツ、そして我々日本など13か国から641台1,800人を超える参加者がコタキナバルに集結した。

 ボルネオサファリは毎年異なるルートが設定され、新たなチャレンジに立ち向かう期待と緊張感を盛り上げてくれるが、今大会は霊峰キナバル山の南東部に位置する、トンゴット近くのピナンガ・フォレスト一級保護区周辺を中心としたルートとされた。ボルネオサファリは、黎明期からコンペティション部門とエクスペディション部門が一団となってジャングル奥地に向かい、共に行動するスタイルだったが、参加者が増えた近年は、膨大な数の4×4が狭いダブルトラックで大渋滞するのを回避するため、各部門が異なるルートからエリア内にアクセスするようルート設定が切り替えられた。特に参加者全員が楽しみにしているハードコアルートと呼ばれる難所は、部門ごとにアクセスするタイミングをずらし、全員がハードコアクロカンを楽しめるよう工夫されている。


第33回大会は霊峰キナバル山の南東部に位置するピナンガ・フォレスト一級保護区周辺がメインステージとなった。コンペティターやタグオン(エクスペディション部門)、メディアチームはそれぞれ異なるアプローチで、ハードコアと呼ばれるエリアに向かう。


ボルネオサファリはジャングルで開催されるため、期間中は連日キャンプとなる。ジャングル内でのキャンプは、スカウトチームが予め目星を付けた場所にキャンプする事になるが、スペースが確保できなかった場合やキャンプ地に辿り着けなかった場合は、路肩でビバークとなる。


サバ州のキナバル山は、標高4,095.2mを誇るボルネオ島の霊峰。ボルネオ島とマレーシアの最高峰で登山者が多いことでも有名。

サバ州の州都コタキナバルに建つibisスタイルホテル・コタキナバルイナナム。遠方からの参加者やメディアなどを受け入れてくれる定宿だが、ボルネオサファリのスポンサーとしてホスタビリティの高さもありがたい。


ナバワンのキャンプ地では、我々海外からの参加者に向けて、ムルット族の子供達によるトラディショナルダンスが披露された。ボルネオサファリは貴重な伝統文化に触れるチャンスもある。

ナバワンで伝統文化の継承活動を行っているランカティン青年協会の会長から、直々にムルット族のビーズネックレスを贈呈されたヒデ。

キャンプ地を出発する前のゴミ拾いはルーティン。キャンプ前よりきれいにして移動するのがボルネオサファリの掟となっている。自然保護に関しては日本より意識されているのだ。