2006年 HISTORIC4x4GRAFFITI掲載

肥大化するRV へのアンチテーゼ

コンセプトは”オフロードも走れるスポーティーなコンパクトな新4WD"
2リッターツインカム、トルセン付きフルタイム4x4、4輪独立懸架
小さなボディーに最新メカニズムを詰め込んだ欧州戦略車には
大きくRVにはない”走る楽しさ”があふれていた

ローレンジを持たない代わりに
ハイパワーツインカムを搭載

 1989年、1993年と、二度の東京モーターショー出展を経て、慎重なマーケティングの後に市販化されたRAV4。メインターゲットはコンパクトカーひしめくヨーロッパ。もちろん、コンパクトモデルに関心が移りゆく日本のRV市場にも大きなインパクトをもたらした。

 後に4ドアモデルも追加されたが、デビュー当初は2ドアのみの設定。的を絞ってRAV4のコンセプトや特徴を明確にアピールする最善のデビュースタイルとなった。コンパクトでも4×4システムなど中身は本格的。サンルーフの構造やシートアレンジ、収納スペースに至るまで、内外装には随所に便利で快適なアイデアが凝らされた。

 どことなくヨーロッパ調で遊び心とアクティブなイメージが漂うボディー。そこに積まれたエンジンは、小柄な割りにちょっと大きめの2リッターツインカム。これはシティーコミューターらしくローレンジを持たないフルタイム4×4としたことから、走破性をギア比よりエンジンのトルクで稼ぐための設定だった。

 横置きエンジンに組み合わされたフルタイム4×4システムは、強力なLSD効果を発揮するトルセンをセンターデフに採用。サスペンションは乗り心地と悪路走破性を両立させる4輪独立懸架。安全性の面ではエアバッグはもちろん、きめ細かい制御が可能なGセンサー付き4輪A B Sなどが採用された。 

 コンパクトなボディーに機能を凝縮したRAV4は、時代を先取りしながらRVへのアンチテーゼともいえる存在だったのだ。

小さくて、かわいくて、よく走る
本物志向のコンパクト4 × 4

運転席SRS エアバッグはメーカーオプション扱い。電動ドアロックやパワーウインドゥは標準装備。装備面のコストパフォーマンスは高かった。

カジュアルで明るいインテリア。FFベースのパワートレインのおかげで足元は広い。

2ドアモデルだが、リアシートの後部には大型のスーツケースが載るほどのスペースがある。

リアシートをたたむと、コンパクトボディーに似つかわしくないほど広い荷室空間が生まれる。

ツインサンルーフは着脱式。前後とも取り外せば開放感あふれるドライブが楽しめる。

軽量なアルミ製サンルーフパネルは2枚ともリアゲートに固定できる。場所をとらない設計。

リアゲートは横開き式。ハンドルはテールランプのデザインに溶け込むセンスの良さ。

SPECIFICATIONS

  • 車名/年式: トヨタRAV4 (SXA10G)/1994年
  • 全長×全幅×全高: 3,695 × 1,695 × 1,655mm
  • ホイールベース: 2,200mm
  • トレッド:  前/1,460mm 後/1,465mm
  • 最低地上高: 205mm
  • 車両重量: 1,370kg
  • 乗車定員: 5名
  • 形式: 水冷直列4気筒DOHCガソリン
  • 総排気量: 1,998cc
  • 内径×行程: 86.0 × 86.0mm
  • 圧縮比:  9.5:1
  • 最高出力: 135PS/6,000rpm
  • 最大トルク: 18.5kgm/4,400rpm
  • 燃料/タンク容量: 無鉛レギュラーガソリン/58L
  • トランスミッション形式: 5速MT
  • 駆動方式: フルタイム4 × 4
  • 最終減速比: 2.928
  • ステアリング形式: ラック&ピニオン
  • サスペンション 前: マクファーソンストラット式コイルスプリング 
  • サスペンション 後: ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
  • 主ブレーキ:  前: ベンチレーテッドディスク 後:リーディングトレーリングドラム
  • タイヤサイズ: 215/75R16
  • 車両本体価格: 1,769,000円(当時)